耳鼻科
            動物の耳の構造は人間と異なるため、通常のマッサージによる耳洗浄を行っても、動物が耳を気にし続ける場合、水平耳道や鼓膜付近に大量の耳垢が蓄積している場合があります。そんな時は耳内視鏡を使って洗浄を行うと効果的です。
        
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耳内視鏡

当院では、なかなか治らない耳の疾患において内視鏡を使った観察と診断、治療を行っております。
耳の中での病態は耳鏡をつかってでさえも確認が困難であるため、専用の内視鏡を使うことで耳道や鼓膜の状態を知ることができます。普段行う耳の洗浄も内視鏡下で直接目視しながら行えるため、動物にも負担なく行うことができます。
    耳の中での病態は耳鏡をつかってでさえも確認が困難であるため、専用の内視鏡を使うことで耳道や鼓膜の状態を知ることができます。普段行う耳の洗浄も内視鏡下で直接目視しながら行えるため、動物にも負担なく行うことができます。
耳内視鏡の適応
- なかなか治らない・再発を繰り返している慢性外耳炎、中耳炎に
- 耳の痒み、疼痛、発赤、悪臭がある場合に
- ホルネル症候群、斜頚、旋回などの耳に関連した神経症状に
- 臨床症状やレントゲン・CTなどで中耳炎の存在が強く疑われる場合に
何ができるのでしょうか?
- 耳道、鼓膜の観察
- 耳道のポリープ、腫瘤の観察・バイオプシー
 →病理による確定診断
- 耳垢培養と細菌同定
- 目視しながらの耳洗浄
- 耳ダニなどの寄生虫の発見
- 抜毛
- 異物の除去
- 小ポリープ等の切除
検査の流れ <耳内視鏡>
| 1 | 事前検査 ※麻酔前の血液検査、尿検査、心電図、凝固系検査等 | 
| 2 | 必要に応じて全身麻酔 | 
| 3 | 耳内視鏡による検査、洗浄 | 
| 4 | 検査の結果に応じた治療開始 | 

鼻腔鏡
            当院ではCT検査と併用することにより、今まで観察することが困難であった鼻腔内疾患を早期に確定診断をつけて早期治療をおこなうことに努めています。
        
    鼻腔鏡の適応となる症状
- 持続的な鼻汁
- 鼻出血
- くしゃみ
- いびき、鼻づまり
- 顔(鼻側)の腫脹
- 鼻に異物が入った
鼻腔鏡で診断可能な疾患
- 鼻腔内の異物
- 鼻炎(細菌、真菌、アレルギー)
- 鼻腔の腫瘍
- 鼻咽頭ポリープ
- 鼻ダニ
こんな症状が出たら鼻腔鏡検査をおこなうことが多いです。
            ●くしゃみ、鼻づまりがあり、鼻をこすったりして気にする...
鼻腔鏡の検査をしたら鼻の中に異物(植物)が入っていました。
摘出することで症状が改善されました。
診断:鼻腔内の異物
    鼻腔鏡の検査をしたら鼻の中に異物(植物)が入っていました。
摘出することで症状が改善されました。
診断:鼻腔内の異物
            ●くしゃみ、持続的な鼻汁、処方された薬を飲んでもよくならない...
慢性的な鼻炎の症状でしたが、抗生物質を飲んでも改善されませんでした。
CT検査、鼻腔鏡検査の結果、真菌性鼻炎と診断されました。
診断:真菌性鼻炎
        
    慢性的な鼻炎の症状でしたが、抗生物質を飲んでも改善されませんでした。
CT検査、鼻腔鏡検査の結果、真菌性鼻炎と診断されました。
診断:真菌性鼻炎
            抗真菌剤による治療で症状が改善されました。
        
    
            ●片側からの鼻出血、くしゃみ、鼻汁が出る...
他の病気を除外したあと確認したら犬歯と鼻腔内がつながる口腔鼻腔婁をおこしていました。
抜歯をして口腔粘膜フラップをしました。
診断:口腔鼻腔婁管
    他の病気を除外したあと確認したら犬歯と鼻腔内がつながる口腔鼻腔婁をおこしていました。
抜歯をして口腔粘膜フラップをしました。
診断:口腔鼻腔婁管



●慢性的な鼻出血、鼻汁、鼻の腫れ...
CT撮影をしたところ、鼻腔内に占拠する病変が口腔側や鼻の皮膚側に骨を溶かして広がっていました。
鼻腔鏡の検査をしたところ鼻腔の腫瘍と診断されました。
診断:鼻腔内腫瘍
    CT撮影をしたところ、鼻腔内に占拠する病変が口腔側や鼻の皮膚側に骨を溶かして広がっていました。
鼻腔鏡の検査をしたところ鼻腔の腫瘍と診断されました。
診断:鼻腔内腫瘍
            ●くしゃみ、逆くしゃみ、透明な鼻汁、時折粘液や膿の様な鼻汁が出る…
CTにて明確な異常がなく、鼻腔鏡検査にて鼻粘膜の生検をしたところ「リンパ球性形質細胞性鼻炎」との診断でした。
この病気はミニチュアダックスに特に多くみられます。
全身状態の悪化などを起こすことはないのですが、慢性的な鼻炎の症状が続きます。
診断:リンパ球形質細胞性鼻炎
    CTにて明確な異常がなく、鼻腔鏡検査にて鼻粘膜の生検をしたところ「リンパ球性形質細胞性鼻炎」との診断でした。
この病気はミニチュアダックスに特に多くみられます。
全身状態の悪化などを起こすことはないのですが、慢性的な鼻炎の症状が続きます。
診断:リンパ球形質細胞性鼻炎
検査の流れ <鼻腔鏡>
| 1 | 事前検査 ※麻酔前の血液検査、尿検査、心電図、凝固系検査等 | 
| 2 | 全身麻酔 | 
| 3 | 鼻腔鏡による検査、生検 | 
| 4 | 検査の結果に応じた治療開始 | 




